コラム

2025年12月8日

英語教育情報Vol 13

2025/12/4(木) 7:00配信

 

早稲田大、慶應義塾大で「帰国生入試」が廃止・縮小されたのはなぜ?

保護者の仕事や留学などの理由で、海外で教育を受けた「帰国生」の入試の廃止・縮小が進んでいる。早稲田大学は2024年度入試をもって、一部学部を除き帰国生入学試験の募集を停止。慶應義塾大学は2024年度入試をもって文・商・看護医療・薬学部で、2026年度入試をもってSFC(総合政策学部・環境情報学部)で募集停止することを発表した。一連の入試の変化について、帰国生の大学受験指導を行う、代々木ゼミナール国際教育センター部長の田中悟史さんに聞いた。

 

帰国生のバックグラウンドが多様化

――早慶大に加え、法政大・九州大でも帰国生入試の廃止・縮小が予定されています。なぜ今「帰国生入試」の枠が次々となくなっているのでしょうか?

近年、グローバル要素をもつ受験生のバックグラウンドが、「帰国生」の枠におさまらなくなっていることが背景にあると考えられます。もともと帰国生入試とは、保護者の海外赴任などで、どうしても日本の教育制度に基づく教育を受けられなかった子どもたちへの救済措置として、別枠で始まったものです。ただ近年は、日本で学びたい留学生、日本国籍だが海外育ち、外国籍だが日本在住、インターナショナルスクール卒など、生徒のバックグラウンドが多様化していることによって、従来の線引きが困難になっています。おそらく大学の入試窓口にも「私の場合は、どの試験を受ければいいですか?」と問い合わせが来ていたのではないでしょうか。そうした状況を受けて、より多様なバックグラウンドをもつ、国際社会で活躍する人材を受け入れられるよう、広い枠へ入試の再編が進んでいるように見えます。

また、人気が高い学部以外は、実態として、帰国生入試を実施するも進学率が低かったことも考えられます。であれば人気・進学率に応じて枠の見直しを、となっているのかもしれません。

――より「広い枠」への再編、とは具体的にどういうことですか?

一つは外国学生入試や外国学校経験者に向けた入試の実施です。
例えば早稲田大学では、帰国生入試を廃止した学部でも「外国学生のための学部入学試験」は継続します。早稲田大学の外国学生入試は国籍不問、日本の教育制度以外の課程にて教育を実施する中等教育機関を修了した人が対象で、日本のインター卒も受験できます。

(一部抜粋)

 

BD代表石川雅久コメント:大学の国際化が標準化して帰国子女が特別でなくなっているということでしょう。英語を身につけるということは、多様化の社会では選択制の幅を広げる重要なスキルとなっているのは間違いないようです。幼児からしっかり英語を学び続けることは、大きなアドバンテージとなるでしょう。

BD 代表 石川雅久

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